Interview

2023.12.28

外川

代表×副代表対談:地元・銚子への想いと分散型ホテル構想に至るストーリー

  • #分散型ホテル
  • #地元
  • #不動産
  • #銚子観光大使

代表×副代表対談:地元・銚子への想いと分散型ホテル構想に至るストーリー

3.9 miles projectでは、銚子の挑戦インフラを創ることを掲げ、分散型ホテル構想の推進や様々な挑戦者と共に新しい場づくりや事業を展開しています。今回は、3.9 miles projectの代表である大樹不動産株式会社の渡辺社長と同プロジェクト副代表であるリレイル株式会社の和泉代表に対談していただき、地元・銚子に対する想いと分散型ホテル構想に至るストーリーについて聞いてみました。

新たな挑戦に対して支援するところからプロジェクトが本格始動した

・・・お二人のお互いの第一印象はいかがでしたか?

和泉
渡辺さんと最初にお会いさせていただいた当時、実はかなり落ち込んでいたというか、へこたれていました。銀座の飲食店を一年足らずで畳んでしまい、これからどのような活動をしていこうか悩んでいました。ただ昔から小さな宿泊施設を始めたいと思っており、漠然としたアイデアを持ちながら渡辺さんのところに訪問をさせていただきました。その後、すぐ渡辺さんには親身になって物件を紹介していただきまして、親身にお話を聞いてくださり、心からの頼もしさを感じました。

・・・お二人の距離が縮まったのは、和泉屋を開業してからですか?

和泉
最初に距離がぐっと縮まったのは、和泉の物件の契約の時ですね。2021年8月頃、渡辺さんの方から非常にありがたい契約内容や立ち上げ時のご支援についてお話いただき、お借りした後も自分たちによるD I Yではどうしようもできない電気・水回りなどのインフラ周りの改修をご支援いただきました。当時、銀座のお店を撤退して間もない僕にはキャッシュ面の準備もままならなかった中で、とてもありがたかったです。それら一連のコミュニケーションの中で絵、距離が縮まるというよりも関係値を深めることができた感覚です。

・・・なぜ渡辺さんからその方な支援をされたのでしょうか?

渡辺
これまで数回お会いし、熱い想い、とても芯がある好青年だと感じていました。実は私も和泉くんが来社してくれる前から外川エリアをどうにかしたいと考えていました。物件も買ってあったのですが、当時はそこまで手を回すことができていませんでした。ちょうどそのタイミングで和泉くんの方から「外川で宿をやりたい」とお話があり、私の想いにもマッチしましたので、後から自分も参画できるようにやっていければと思っていました。そのため、期待もありましたし、その挑戦に対して、自分も力になれればなという感じでした。

外川エリアを分散型ホテルにプロデュースする

・・・和泉屋の躍進はどのように感じていました?

渡辺
正直、外川町でどれくらいの人が来てくれるか未知数でした。ただ和泉くんが毎月のように状況の報告や数字の共有をしてくれて、インスタで発信している内容を見て、すごく本気であることが伝わりましたし、街を良くしたいという想いを感じまして、事業性も見出すことができました。和泉くんのお陰で参画しやすい環境を創ってくれたと思っています。

・・・3.9 miles projectの話が出てきたのは、いつ頃でしょうか?

和泉
2023年2月頃だったと思います。渡辺さんから自社で保有している外川町内の2軒を宿泊施設として運営をお願いできないかという相談を受けたのがきっかけです。そこから本格的に3.9 miles projectや分散型ホテル構想の解像度が明確になってきました。

渡辺
かねてより不動産業を通して、どこかの町内にまず絞ってチャレンジをしていきたいなと思っていました。その中で和泉くんという心強いパートナーができ、外川というエリアに期待感を抱き、今のタイミングで始動しようと決めました。

銚子をワクワクした街にしたい、そんな場所を創っていきたい

・・・お二人にとって銚子はどのような場所ですか?

渡辺
東京に出るまでは地元への意識や想いなどは深くはなかったです。ただ、実際に銚子に戻ってきて不動産業を引き継ぎ、日に日に地元ってこんな良い場所があるのか、紹介したい場所があるのかと思うようになってきました。

和泉
自分の原点です。自分自身の核となる人間形成ができた場所だなと感じています。高校時代から銚子の方々と交流を持つことで、人生の指針が自ずと形成されていきました。学生時代は、特に使命感や危機感を持って「なんとかしなきゃ」という想いが強かったです。でも今は、そのネガティブな感情がパワーになっているのではなく、どうしたらもっとみんなでワクワクした暮らしやライフスタイルを送れるかを考えることがエネルギーになっています。

代表×副代表対談: 3.9 miles projectのブレない在り方とまちづくりの指針

3.9 miles projectでは、銚子の挑戦インフラを創ることを掲げ、分散型ホテル構想の推進や様々な挑戦者と共に新しい場づくりや事業を展開しています。今回も3.9 miles projectの代表である大樹不動産株式会社の渡辺社長と同プロジェクト副代表であるリレイル株式会社の和泉代表に対談していただき、新たな挑戦にかける想いと仲間づくりについて聞いてみました。

・・・銚子のまちづくりをどのように捉えていますか?

渡辺
シンプルにワクワクした場所を創っていきたい。銚子に住んでいる人や地元に持つ人だけではなく、歴史を遡ると紀州の人たち銚子に来てくれて、大きく街が発展していった背景やストーリーがあるため、違う県の方や外国の方に銚子に来ていただき、気に入っていただいた上で、ご一緒して行けたらいいなと思っています。

和泉
あまり意識しているわけではないですが、後世に残すとか紡ぐとかそんな気持ちがあります。350年前の紀州の方々が私財を投げ打って漁港や街を整備し、今もそれが残っているように。自分たちがやっていることが100年後、200年後もまたそれが残っているような、そこに行き着くような気がしています。まちづくりとは街を思い、開発・成長・醸成を繰り返しながら、より良くしたいと思い行動していくことなんだと思います。それが形にも想いにも伝播し、後世にもその繰り返してきた想いある行動の積み重ねが引き継がれていくことが、永続的にまちが良くなることではないかと思います。

渡辺
今、話を聞いて思ったのは「形で残すというよりも想いで遺す」というのが、自分たちの後世が自分たちにあったものを創っていくのではないかと思いました。まちづくりは想いを紡ぐことではないかと感じています。

和泉
かつての紀州の人たちが街を築いてくれたのは、当時、海難事故に遭ったところを銚子民(飯沼・高神村)の人が助けてくれたことからその恩返しとしてこの街に根付き、産業を作ってくれたという歴史があります。だからこそ、その背景には思いやりがあったのかなと。10年後か20年後、時を経て、渡辺さんと和歌山に行き、和歌山でその300年前の恩返しをしに行きたいです。

事業性の追求だけではなく、本当に面白いと思うことへの挑戦をする

・・・今後、3.9 miles projectが目指していく姿はどんなものでしょうか?

渡辺
こうなりたいとか、あるべき姿をあまり意識し過ぎず、「こういった場所があったら良いよね」とか事業的に「これがあれば、これを創れるよね」とか、そういう積み重ねていく姿を地元の人や全国に訴求していきたいと考えています。「銚子には3.9 miles projectがある」と認知を広げていきたいです。

・・・渡辺さんからお話をお聞きしていると、いつまでにどうするといった数値的な目標や計画を決め過ぎないことに美学があるのではないかと感じます。そのあたりで意識していることはありますか?

渡辺
事業である以上、数値・売上を追及していくことは切り離すことはできないですが、そこだけを意識しすぎていない。それは私の性格も関係しているかもしれません。そこに向かい過ぎたものが本当に面白く良いものなのか疑問を持つこともあります。数字を意識しないではなく、意識し過ぎず、面白いことを同時に意識して行動していきたいです。そのため、計画など決め過ぎず、パッと出たアイディアが良い時も多くあります。

銚子を盛り上げていく上で信頼関係が何より大事

・・・3.9 miles projectでこだわりたいことはありますか?

渡辺
収益性の観点だけではなく、お付き合いがある方とどうしたらお互いを活かし合って前に進めかを第一に考えています。例えば、和泉くんをお誘いした時もそうでした。別の方から宿泊業の相談をいただいた時でも、宿泊施設の運営管理をしていた和泉くんにまずは相談します。3.9 miles projectでは同じ銚子を盛り上げていく上で、何より信頼関係を大切にしています。

和泉
3.9 miles projectの目標は、挑戦インフラを創ることであり、それを第一に考えています。例えば、「私もパン屋さんやりたいです。」「カフェやりたいです。」という声がどんどん上がってきたり形にしていったり、そのようなムーブメントが起こっていくような絵姿を想像しています。来年、知人が外川エリアに酵素風呂とカフェを業態で開業されますが、外川住民の知人が「なんか最近、外川って変わってきてない?」「新しい風が吹いてない?」と話してくれ、期待をしてくれています。

未完成でいい、挑戦したい想いを一緒に形にしていきたい

和泉
渡辺さんは今後どのような人と一緒に3.9 miles projectを通じて挑戦したいと思いますか?

渡辺
なんかやってみたいけど、なかなか踏み出せずにいる方や強い想いや原動力がある方と一緒にチャレンジができたらと常に考えています。

和泉
自分自身も創業した当初は何も知恵も経験も技術もなく、想いだけでスタートしました。それは計画性がないとも言えますが、結果的に行動したからこそ今の活動に繋がっています。そのため、自分の中でまだ表には出していないけど0.1の想いを持っている方と一度お会いし話を聞き、一緒に行動したいと思っています。

渡辺
今考えていること、何か挑戦したい想い、こんなことをやってみたいということがあれば、気軽にお問い合わせいただきたいです。完璧な状態でなくてもいいですし、未完成の状態からでも一緒に何ができるか考えていきたいです。年齢問わず、銚子で新たな挑戦をしたいという方とお会いしたいです。